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のぞいてみよう!工事現場紹介 ザ・ライオンズミッドキャピタルタワー大規模修繕工事

タワーマンション 大規模修繕工事

【施工中の現場状況:ガイドレール式ゴンドラ】

タワーマンション 大規模修繕工事

【屋上 工事係員 中央:安藤所長、左:近藤副所長、右:加藤係員】

ザ・ライオンズミッドキャピタルタワーは地上47階建て161.85mと名古屋市・中部地方で最も高さが高い分譲マンションです。住戸数は383戸、屋上にはヘリポートが有り建物のデザインも良く、隣接にはイオン熱田ショッピングセンターがあり、とても便利です。2009年2月に、鉄筋コンクリート:RC構造で築造され、エントランスまでのアプローチには、水が流れる庭園と夜間の照明演出の美しさも圧巻です。共用部には、40階にスカイビューラウンジと称するコミュニティスペースなどの共有施設があります。

目次
1. 工事現場の概要
2. 今回の工事の特徴を教えてください
3. 今回の工事で工夫している点を教えてください
4. 今回の工事で苦労している点を教えてください
5. 工事竣工までの意気込みをお聞かせください

1. 工事現場の概要

工事名称 ザ・ライオンズキャピタルタワー大規模修繕工事
建物規模 鉄筋コンクリート造 地上47階・住戸383戸
所在地 愛知県名古屋市熱田区
竣工年 2009年(平成21年)3月竣工 築14年経過
工期 2022年12月1日 〜 2024年3月31日(予定)
発注者 ザ・ライオンズキャピタルタワー管理組合
工事内容 マンション共用部の大規模修繕工事
取材日 2024年2月6日(火)
話を聞いた人 安藤所長、近藤副所長

2. 今回の工事の特徴を教えてください。

施工中のセキュリティ:防犯対策も重要と考え、作業員の出入り扉を1か所に集約し、当社が特許を取得した、AI顔認証・検温ソリューションのFacePassCamを設置し日々利用しています。FacePassCamの導入により、事前に登録した職員・作業員しか現場入場することが出来なくなり、居住者の皆様にも施工中のご安心を頂いています。

本現場は、特に品質管理にも力を入れていますが、外部作業はゴンドラとなるので、職員が頻度良く品質を確認することが出来ませんので、支店内の品質担当者が各種工程毎に社内検査を行い確認し、次工程に移行する様にしました。また、品質を確保するために、現場職員と共に歩んできた作業員を配置し、協力会社と一丸となったチーム施工(仮設ゴンドラ・塗装・防水・シール・長尺シート・金物工事)で対応致しました。更に、納まりの重要性を考え、事前に仕様・納まり検討会を開催し、全作業員に周知し、後戻り工事を無くしました。

外壁塗装は下塗りを砂骨ローラーでの塗装になりますので、塗料の飛散対策が重要と考えました。スパッタ性(ローラーでの塗装時に飛散する霧状の状態)等を確認し、厳重に養生しながら塗装を行っています。また、施工中の塗装の臭気にも気を付けました。特に廊下は空気の対流が少なく、臭いがこもり易いので、鉄部の塗装は錆止めを含め全て水系(溶剤臭の発生しない)にて施工を進めました。[鉄部塗装も補償対象工事]
また、管理組合様の理念である「安心・安全」「豊かな生活の実現」「健全な資産管理」の3点を特に意識して施工やご提案を行いました。この3理念については、現場事務所の見えやすい位置に掲示しています。

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【工事職員・作業員の出入り口に設置したFacePassCam】

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【現場事務所内に掲示している管理組合の3理念】

3. 今回の工事で工夫している点を教えてください。

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【左:屋上の風速計、右:現場事務所のモニター】

中部地方で最も高さの高い分譲マンションですので、風が強いです。ゴンドラのワイヤーが建物に当たらない様に振れ止めを25階付近に設置いたしました。本建物はバルコニーにはゴンドラでしか入ることが出来ないので、ゴンドラを効率的に使用する為に2階に着床ステージを設置し、ゴンドラを利用する作業員の入退場を2階からにしました。ゴンドラで2階から最上階に移動するためには15〜20分程度要しますので、効率的に作業出来る様に、屋上からでも乗り降りができる様にしました。

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【ゴンドラ着床ステージ状況】

設計打合せの際からZoomを活用して打合せをされていたこともあり、工事着工後も修繕委員会を対面とZoomのハイブリッド式対応としました。また、次回の大規模修繕工事に活用できる各種データの御依頼を頂きましたので、御対応致しました。

4. 今回の工事で苦労している点を教えてください。

ガイドレール式ゴンドラを使用して、作業を行っています。作業場所が移動すると、ゴンドラの盛替えが必要になります。その時に風が強くなる(作業場所での風速が10m/秒以上:ハンディタイプの風速計で測定)と、ゴンドラにガイドレールが無い場合は、安全を考慮して作業を中止しますので、工程管理に苦労しました。建物の構造及び近隣建物の配置状況等で、中層(10〜20階)階が最も風を強く感じます。
ガイドレールは主に建物の塗装面に固定致しました。ガイドレールを外す時には、アンカー接合部を日米レジン(株)社のアルプロンと言う樹脂モルタルで埋めて、美観と品質を向上させるため、塗装補修を行っています。

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【ハンディタイプの風速計】

タイルの状態は良く、上層階で浮き・大きなひび割れはほとんどありませんでした。小さなひび割れは施工時の安全・施工後の品質を考慮して日本躯体処理(株)社のRCガーデックスを塗布する仕様となっていますので、仕様通りしっかりと施工を行いました。また、張替が必要な部位は、タイルを除去する時にタイルの落下をさせないために、ゴンドラのフラップを広げ、3人1組で対応しました。通常はハツリ作業者1名・落下養生者1名で行いますが、本現場では、ハツリ作業者1名・落下養生者1名・ハツリ部全体養生者1名を配置しました。この様な措置を講じましたので、施工中のタイルの落下事故無く竣工を迎えられそうです。

廊下は内廊下タイプとなっています。墜落事故を起こさない為にワイヤーを外周に設置し、墜落制止用器具が使用出来る様に対応致しました。

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【廊下 塗装完了後状況】

5. 工事竣工までの意気込みをお聞かせください。

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【現場事務所前 工事係員 中央:安藤現場所長、右:近藤副所長、左:加藤係員】

これまでお客様とのコミュニケーションを大切にして、現場運営を行って参りました。七夕の時期に、工事掲示板の横に、七夕飾りと称し笹を設置し短冊も準備して置きましたら、お子様など短冊に願い事を書いて頂き、とても好評でした。ハロウィン・クリスマスと正月にも飾り付けを行い、好評を得ました。

これからも工事竣工まで短い期間ではありますが、お客様から喜ばれる仕事をモットーに、緊張感を常に持ちながら、無事故で竣工を迎えたいと思います。そして、何よりもお客様に御満足を頂き、“建装工業に頼んで良かった”と思って頂ける様、これからも笑顔で頑張ります!

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【工事掲示板の横の七夕飾り】


■この記事のライター
吉田 秀樹
建装工業株式会社 MR業務推進部長
愛知県出身 職能能力開発総合大学校(当時:相模原市)卒業
マンション管理士・一級建築施工管理技士・マンション維持修繕技術者を有し、大規模修繕工事の営業に従事した経験者
※建装工業株式会社公式HPはこちら

(2024年3月18日新規掲載)
*本記事は掲載時の内容であり、現在とは内容が異なる場合ありますので予めご了承下さい。

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