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マンションで飼いやすい犬種は? 〜マンションで犬と暮らす〜

犬種

「犬と暮らしたいけれど、集合住宅だから無理かも…」と悩んでいませんか? 実は、住まいがマンションなどの集合住宅でも、工夫次第で、愛犬との快適な生活が十分に実現できます。大切なのは住環境に合った犬種の選択と周囲への配慮なのです。
今回は、マンションで犬を飼う際に、知っておきたいポイントや、おすすめの犬種をご紹介します。愛犬と穏やかに過ごすための第一歩を、この機会に踏み出してみませんか?

目次
1. 犬の鳴き声が心配…マンションで飼いやすい犬種と特性を知って安心!
2. マンションで犬を飼う時の注意点 管理規約の確認も忘れずに
3. 安全面と衛生面のダブルチェックで愛犬が快適に過ごせる住まいに

犬の鳴き声が心配…マンションで飼いやすい犬種と特性を知って安心!

犬種

マンションで犬を飼う際には、鳴き声や足音、体臭、抜け毛など、近隣トラブルの原因となりやすい要素に配慮することが大切です。集合住宅向きの犬種には、以下のような特性が求められます。

体が小さい
小型犬は、限られたスペースでも快適に生活することができて、その体格ゆえに足音などの騒音も抑えられます。エレベーターや廊下などの共用部では抱っこしたり、キャリーに入れたりすることによって、移動がしやすい点もメリットです。
多くのマンションでは一般的に「体長40〜50cm以内・体重10kg以内」といった飼育制限が設けられていることが多いため、事前に管理規約を確認しましょう。

穏やかで温厚な性格
警戒心が強すぎる犬は飼い主が不在の時に不安を感じたり、物音や来客に対して過敏に反応して吠えたりすることがあります。穏やかで温厚な犬はしつけがしやすく、飼い主にも従順な傾向があるので、集合住宅でも安心して飼育できるでしょう。

吠えにくい
まったく吠えない犬はいませんが、パグやフレンチブルドッグなどの短頭種は、比較的鳴き声が小さいことに加え、無駄吠えも少ない傾向があるとされています。一方でビーグルやダックスフントなど、猟犬系の犬は本能的に吠えやすく、鳴き声も通りやすいので注意が必要です。

体臭や抜け毛が少ない
犬の体臭や抜け毛は被毛の種類によって大きく異なります。トイプードル、マルチーズ、シーズーなど、被毛の長さが均一な「シングルコート」の犬は体臭が少なく、抜け毛も少ない傾向があります。
また、小型犬は大型犬に比べて体臭が控えめな点も集合住宅向きといえるでしょう。

以上を踏まえ、飼いやすい犬種と特性をご紹介します。

犬種

トイプードル
知能が高く、言葉をよく理解し、フレンドリー。抜け毛が少なく、体臭もほとんどない。

犬種

マルチーズ
順応性が高く、性格は朗らかで落ち着いている。無駄吠えが少ない。
抜け毛や体臭がほとんどなく、毎日のブラッシングで清潔に保てる。

犬種

シーズー
賢くておとなしく、無駄吠えも少ない。人懐っこくて甘え上手。
抜け毛が少なく、体臭も少ない。

犬種

パグ
明るく、飼い主に忠実。吠えは少なく、居住環境にも慣れやすい。
短毛だが抜け替わりのペースが速い。

犬種

フレンチブルドッグ
おおらかな性格で、無駄吠えしない。
抜け毛は多く、生え替わる時期は特に多く抜ける。

犬種

ミニチュアシュナウザー
好奇心旺盛で知能が非常に高く、活発な性格。ダブルコートだが抜け毛は少ない。

犬種

チワワ
小さく室内だけで運動量が充足。抜け毛は多いが、体臭は少ない。
警戒心が強いので、吠えないように早くからしつけることが必要。

マンションで犬を飼う時の注意点 管理規約の確認も忘れずに

マンションで犬を飼う際は、飼育の可否や共有部分のマナーについて管理規約を確認し、騒音・においなど、周囲への配慮が欠かせません。

まず、犬を飼う前に、そのマンションがペット可であるか確認し、管理規約を熟読することが必要です。多くのマンションでは犬の体重や頭数、犬種などに制限があり、予防接種の有無なども定められています。

また、エレベーターや廊下などの共用部に連れ出す時は、犬を抱っこするかキャリーバッグに入れて移動するよう求められることが多いようです。他の住民とすれ違う時は距離をとり、その人に顔を向けないようにするなどの配慮をおすすめします。なお、共用部での散歩は避けましょう。

さらに、室内では足音や吠え声が騒音とならないように気をつけなければなりません。犬が走る音は階下に響きやすいため、防音マットを敷いたり、無駄吠え防止のしつけを徹底したりする必要があります。

シャンプーとブラッシングは体臭を防ぐために欠かせませんが、ベランダでのブラッシングや共用部でのシャンプーは、毛が舞ったり排水口が詰まったりするので迷惑となります。

快適なペットライフを送るためにルールを守り、住民全体が気持ち良く暮らせる環境づくりを心がけましょう。

安全面と衛生面のダブルチェックで愛犬が快適に過ごせる住まいに

犬種

愛犬が快適に過ごすためのポイントは、安全と衛生管理に配慮し、安心してくつろげる場所を作ることです。

安全面では暖房器具や電源コード、火に近づけないようにしましょう。誤飲対策としては化粧品や薬品、タバコなどを届かない場所に保管します。アーモンドやチョコレート、にんにく、ネギ類などの食材も、犬にとっては危険です。

また、温度調節や換気も大切です。暑い夏や寒い冬は室内を適温に保ち、カーテンで直射日光や外の刺激もコントロールします。整理整頓と清潔な環境を維持し、抜け毛やにおい対策も徹底すると、人も犬も快適に過ごせるうえに、誤飲も防ぐことができるでしょう。

さらに、レイアウトは犬が縄張り意識を持っていることを意識し、ケージの置き場もリラックスできて風通しの良い場所を選ぶことが大切です。トイレは人の出入りが少ない落ち着ける場所に設置します。さらには足腰への負担を減らすため、クッション性のあるマットやカーペットを敷くと効果的です。

最後に布製やノーズワーク用マットなど、音の出にくいおもちゃを複数用意すると、犬にとっては軽い運動に、また飼い主とのコミュニケーションにも役立ちます。

以上のことを踏まえたうえで、愛犬にとって安全な心地良い住環境を整えてあげてください。

集合住宅における犬との暮らしは、事前の準備とちょっとした心配りで、飼い主も愛犬も快適に過ごせるものになります。犬種選びや生活環境の工夫と近隣への配慮をしっかり行えば、マンション住まいでも穏やかで幸せなペットライフは十分に実現可能です。

決められたルールを守りつつご近所に対しての気配りも忘れずに、交流を大切にしながら愛犬との毎日を楽しんでください。

■あわせてお読みください。
マンションでもできる動物福祉。保護犬、パピーウォーカーとは?
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マンションでペットとストレスなく快適に過ごすためのリフォーム


■この記事のライター
□吉田 秀樹
建装工業株式会社 MR業務推進部 統括部長
職能能力開発総合大学校を卒業後、建築・マンション修繕の分野で40年の実務経験を重ねる。マンション管理士・一級建築施工管理技士・一級管施工管理技士・マンション維持修繕技術者として、数多くの大規模修繕計画や管理組合支援を担当し、実務に即した提案力に定評がある。一方で、「専門知識を住民の方にもわかりやすく伝えること」をモットーに、講演・執筆・現場でのアドバイスを通じて、区分所有者が安心して暮らせるマンション環境づくりに取り組んでいる。専門家としての厳密さを大切にしながらも、読者に寄り添い“暮らしに役立つ情報”を届けることを目指している。

(2025年11月10日新規掲載)
*本記事は掲載時の内容であり、現在とは内容が異なる場合ありますので予めご了承下さい。

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