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台所やトイレに羽の虫。チョウバエ駆除は早期に処置! 殺虫剤? 熱湯? 氷水? 予防、対策と掃除のポイント

チョウバエ

台所やトイレの排水溝に春から秋にかけて発生する羽虫「チョウバエ」。チョウバエは短期間で一気に増えるため、成虫をみつけたら速やかに卵や幼虫も駆除したいもの。
増殖しやすいポイントをチェックすることで場所を特定し、幼虫の駆除や発生場所の清掃、すでに飛んでしまっている成虫の対策についてご紹介します。

目次
1. 知っておきたい、チョウバエの生態
2. チョウバエが発生したら……早期に発生源を特定!
3. 水回りを清潔にして、チョウバエを予防

知っておきたい、チョウバエの生態

チョウバエ

まずは、チョウバエの生態について詳しく解説します。
日本では、約70種類のチョウバエが発見されています。今回は、家や飲食店などの室内で繁殖するチョウバエ2種類について、詳しくご紹介します。

・チョウバエの種類と特徴
人々の暮らしに影響を与える代表的なチョウバエは「オオチョウバエ」と「ホシチョウバエ」の2種類です。

オオチョウバエ ホシチョウバエ
大きさ 3〜5mm 1.3〜2mm
体の色 灰黒色 灰色
白斑が8個ある 黒斑が5〜6個ある
生息地 全国 全国


チョウバエは、一生のうちに数百個の卵を産む、繁殖力が強い害虫です。卵から成虫になるまでの期間も2週間と短く、放っておくとすぐに大量発生につながります。
1匹でもチョウバエを見かけたら、放置せずすぐに駆除しましょう。

・チョウバエが発生しやすい場所
繁殖率が高いチョウバエが産卵場所に選ぶところは、排水溝や排水管、水回りなど、湿気が多く生活排水が溜まりやすいところです。こうした場所の汚れやぬめりを餌にするからです。

なお、チョウバエの発生源としては、以下のような場所が挙げられます。こうした場所で見かけたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

・台所
・浴室
・洗面所
・トイレ

家庭でチョウバエが発生した場合は、このような、暗く湿気が多い場所を確認しましょう。餌となる汚れやぬめりを除去することで、効率よくチョウバエを駆除できます。

・チョウバエが人に与える影響とは
外から侵入してきたチョウバエが食品や調理器具に付着することで、細菌による微生物汚染のリスクが高まります。

また、健康被害として誤って飲み込んでしまった場合、「ハエ症」を引き起こすこともあります。ハエ症とは、ハエの幼虫が体内に侵入したことで発生する感染症のことです。
チョウバエが原因となったハエ症が引き起こす主な症状として、腹痛や血尿、食中毒、下痢などがあります。少しでも身体の不調を感じた際は、かかりつけ医への相談・受診を心がけましょう。

チョウバエが発生したら…早期に発生源を特定!

チョウバエ

チョウバエが発生した場合は、以下のポイントを意識して早急な発生源の特定・駆除に努めましょう。

・飛んでいる場所の近くを探す
チョウバエの成虫は夜行性で、昼間は活動せず壁などに張り付いています。暗くなると活発に飛び始めるため、発生源を探す際は、飛んでいる付近の湿った場所を重点的に確認しましょう。

・お湯・氷水で幼虫を駆除する
チョウバエの幼虫は、お湯や氷水でも駆除できます。
これはチョウバエが生息できない環境にして駆除する方法で、「手元に殺虫剤がなかった」「子どもやペットがいて、殺虫剤を撒けない」という方におすすめです。
排水管の破損を防ぐためお湯を使用する場合は50度から60度までにし、お湯の熱が幼虫に伝わるよう、複数回流すようにしましょう。

・清掃用洗剤で幼虫を駆除する
排水溝や排水管に潜むチョウバエの幼虫は、清掃用の洗剤で駆除しましょう。
チョウバエの幼虫は、排水溝や排水管の汚れである「ぬめり」を食べて成長します。パイプ汚れの根源を処理することで、清潔に保ちながら幼虫の駆除もできますよ。

・成虫は殺虫剤や粘着シートで駆除する
チョウバエの成虫は、殺虫剤や粘着シートを活用して駆除・死滅させましょう。
スプレータイプの殺虫剤を水回りに吹きかけておくことで、チョウバエの発生を未然に防ぐことも可能です。
粘着シートで捕獲する際は、発生源の近くに設置する製品の他にも、天井から吊るすタイプの製品もあります。場所や状況に応じて使い分けて駆除しましょう。

・「めんつゆトラップ」は効かない
めんつゆで虫をおびき寄せて駆除する「めんつゆトラップ」という方法があります。残念ながら、チョウバエはめんつゆトラップで駆除することはできません。なぜなら、めんつゆに興味を示すのは「ショウジョウバエ」という種類のみだからです。
ショウジョウバエは野菜や果物、アルコールなどの香りが強いものを好物とするハエです。チョウバエの駆除は、めんつゆトラップではない別の駆除方法を実践しましょう。

水回りを清潔にして、チョウバエを予防

チョウバエ

チョウバエを発生させないためには、水回りに汚れを溜めないことが大切です。
チョウバエは排水溝・排水管などに発生するぬめりなどの有機物を好みます。トイレや浴室などの配管は清潔に保つようにしましょう。

加えて、チョウバエは湿気がある場所を好むため、定期的な換気をして空気の入れ替えを行うことも大切です。換気扇を回したり窓の開閉をしたりするなど、湿気を溜め込まない環境づくりを意識しましょう。

ここまで、チョウバエの特徴や健康被害、駆除方法についてご紹介しました。
水回りで成長・発生するチョウバエは、人に不快感を与えることはもちろん、短期間で大量に発生し、場合によっては健康被害に繋がる害虫で、早期発見・早期対応が大切です。
今回ご紹介した駆除方法や予防策を実践して、チョウバエを発生させない快適な環境を手に入れましょう。

■あわせてお読みください。
・大量発生するカメムシ。 刺激は厳禁! マンションにおけるカメムシ対策〜駆除と予防〜
・マンションの害虫対策! 衣類害虫イガ・コイガから衣類を守ろう
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■この記事のライター
大塚 麻里絵
建装工業株式会社 MR業務推進部所属
埼玉県出身 東京理科大学理工学部建築学科卒業
一級建築士・一級建築施工管理技士を有し、大規模修繕工事現場にも従事した経験のある女性技術者・ライター
※建装工業株式会社公式HPはこちら

(2022年12月12日新規掲載)
※本記事は掲載時の内容であり、現在とは内容が異なる場合ありますので予めご了承下さい。

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