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のぞいてみよう!施工中現場紹介 〜第4回 北海道札幌市編

北海道 大規模修繕工事

【8・3スクエア ディーグラフォート札幌ステーションタワー全景】

現在建装工業が施工しているマンションの工事現場の様子についてリポートしていくシリーズです。今まさに大規模修繕工事まっただ中のマンションにお住まいの方はもちろんのこと、マンションという、いつかは必ず大規模修繕工事を迎える集合住宅にお住まいの皆様に、ためになる情報を分かりやすくお伝えしていきます。

こんな人におすすめ
● 大規模修繕工事を計画しているマンションにお住まいの方に
● 大規模修繕工事まっただ中のマンションにお住まいの方に
● マンション改修業界で働きたいとお考えの方に

目次
1. 今回の工事現場 基本情報
2. 今回の工事の特徴
3. 今回の工事で工夫している点
4. 今回の工事で苦労している点
5. 工事竣工までの意気込み

北海道 大規模修繕工事

【施工中の外観状況:足場】

北海道 大規模修繕工事

【施工中の外観状況:移動昇降式足場】

1. 今回の工事現場 基本情報

工事名称 8・3スクエア ディーグラフォート札幌ステーションタワー大規模修繕工事
建物規模 1棟・住戸数:336戸・地上40階・地下1階・7店舗
所在地 札幌市北区北8条西3丁目32番 (札幌駅から徒歩3分)
竣工年 2006年12月竣工 [築:16年6カ月]※2022年6月時点
工期 2022年2月1日〜2022年12月15日(10.5ヶ月) [予定]
発注者 8・3スクエアディーグラフォート札幌ステーションタワー管理組合
工事内容 共通仮設工事、直接仮設工事、タイル修繕工事、下地修繕工事、シーリング工事、塗装工事、防水工事、金物工事、美装工事
取材日 2022年6月22日
話を聞いた人 現場所長:三澤さん、現場係員:橋本さん

2. 今回の工事の特徴

今回訪問の工事現場は、第1回目の大規模修繕工事で、札幌駅北口から徒歩3分、40階建て超高層マンションです。北海道支店で施工する超高層マンションは年々増加し、本工事物件は6物件目、現在施工中も含め8物件の実績となり、北海道内の超高層マンションの実績としては、建装工業は圧倒的な実績を誇っています。

工事内容として、一般的な大規模修繕の工事項目の、共通仮設工事、直接仮設工事、タイル修繕工事、下地修繕工事、シーリング工事、塗装工事、防水工事、金物工事、美装工事となります。

タイル修繕工事及び下地修繕工事は、実数精算項目(足場等の直接仮設を設置し、建物全面を調査した結果により施工数量を決定する工事項目)となります。今回の工事は、ゴンドラ及び移動昇降式足場を設置し調査した結果、この実数精算項目が少なかったことが特徴です。具体的には、外壁タイルの剥がれ・割れ・浮いている部分、及びコンクリート躯体のひび割れ・鉄筋爆裂に該当する損傷個所がほとんどありませんでした。想定した補修数量より少なかったことで、タイル修繕工事、下地修繕工事の工事金額が当初の予定から減額となり、区分所有者のみなさんにとっては安心できた要素の一つとなりました。損傷個所が少ない理由は、本マンションは、手すり壁がプレキャストコンクリートでできていて、コンクリート製品の精度がとても良かったからです。
また、新築時の雨掛かり(建物が雨に直接濡れる部分のこと)部分の外壁の仕様がフッ素樹脂塗装という耐久性の高い仕上げだったので、劣化が少ない状態でした。

直接仮設工事においては、南面の低層階が足場、その他主たる外壁部分はレール式ゴンドラ、北面のオーバーハング(外壁が張り出している状態)下部は移動昇降式足場を用いて行っています。隣の札幌第1合同庁舎の建物には、労働基準監督署がありますので、当たり前のことながら安全上全く妥協せず、気を引き締めて工事運営を行っています。

北海道 大規模修繕工事

【現場屋上の仮設ゴンドラ 中央に見える超高層マンションも建装工業にて施工中】

3. 今回の工事で工夫している点

3階のテナントに保育園があります。毎日12時半〜14時半の2時間は、かわいい園児たちのお昼寝タイムとなりますので、音が発生する工事はできません。また、2階に園児たちが屋外で遊べるスペースがありますので、立ち入り禁止期間を出来るだけ短くするために、各工種の職長と、長期・短期に分け打合せを行いながら進めています。

北海道 大規模修繕工事

【かわいい園児たちのお散歩状況】

また、札幌駅北口から徒歩3分程度の場所に位置していますので、建物外周の通行量は多いです。第三者への飛散事故・落下事故が無い様に細心の注意を払い工事運営を行っています。

4. 今回の工事で苦労している点

北海道では、雪解けを待った3月着工が主流ですが、本現場はロードヒーティングが完備されていたので、2月から着工できました。しかし、今年は降雪頻度・降雪量が多かったので、除雪・排雪・移雪に着工当初苦労しました。

1階のテナントに24時間営業のコンビニエンスストアがあります。営業に支障の無い様に、工事の影響が最小限度にとどまるように広告表示を出来る限り増やしました。

今年3年目の女性工事係員の橋本さんは、バルコニー内の工事全般を管理しています。憶測だけで工事を進めるのではなく、必ず三現主義(現場・現物・現実の3つの現を重視する考え)に基づき、協力会社の職方さんたちとコミュニケーションを取りながら進めています。墜落防止ネット・塗装の飛散防止ネットの割付・取付タイミングを管理したり、バルコニー内の工事期間を順守したりと、管理上の苦労が続くそうです。

北海道 大規模修繕工事

【朝顔・墜落防止ネット設置状況】

5. 工事竣工までの意気込み

北海道 大規模修繕工事

【現場スタッフ:左から歌代さん、現場所長の三澤さん、橋本さん】

工期は中盤で、現在、最盛期を迎えています。建物が40階と超高層であり、それに加え1フロアの階高も高いので、風散対策・その他安全対策をしっかりと行います。また、慣れによるミスを根絶して、安全にお客様に喜ばれる工事を行い、12月に予定通りお引き渡しができる様に、現場事務所内の3人のメンバー同士で協力しながら、十数年後の2回目の大規模修繕工事の時にもご用命頂けるよう、精一杯頑張ります!

■あわせてお読みください。
・のぞいてみよう!施工中現場紹介 〜第3回 埼玉県さいたま市編
・のぞいてみよう!施工中現場紹介 〜第2回 千葉県白井市編
・のぞいてみよう!施工中現場紹介 〜第1回 東京都練馬区編


■この記事のライター
吉田 秀樹
建装工業株式会社 MR業務推進部 統括部長
愛知県出身 職能能力開発総合大学校(当時:相模原市)卒業
マンション管理士・一級建築施工管理技士・マンション維持修繕技術者を有し、大規模修繕工事の営業に従事した経験者
※建装工業株式会社公式HPはこちら

(2022年8月1日新規掲載)
*本記事は掲載時の内容であり、現在とは内容が異なる場合ありますので予めご了承下さい。

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