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マンションの管理組合と理事会役員の役割とは? 基礎知識を徹底解説!

マンション管理組合

1. 分譲マンションの維持管理の主体は?

分譲マンションには、「管理組合」というものが必ずあります。
初めて分譲マンションに入居される方には、耳慣れない言葉かと思いますが、分譲マンションを購入したら、同時に管理組合に加入することになります。
これは、「建物の区分所有等に関する法律」(以下、区分所有法)に基づくものです。区分所有法とは、分譲マンションなどの一棟の建物を区分して所有するにあたって、各部分の所有関係や共有する部分の管理などについて定めた法律です。

各住戸内などのマンションの専有部分については、それぞれの区分所有者が管理しますが、建物や敷地のエントランスや共用廊下など、専有部分以外の部分は共用部分にあたります。共用部分はすべての区分所有者の共有財産になるので、みんなで共同管理しなければなりません。
この共同管理をスムーズに行うために構成されるのがマンション管理組合で、区分所有法にも規定されています。

共用部分をどう維持管理するかで、マンションの寿命や資産価値は大きく変わります。その主体となるのがマンション管理組合ですが、理事会が中心となって運営します。今回は、マンション管理組合とその理事会についての基礎知識を解説します。

2. マンション管理組合の構成は?

そもそも、マンション管理組合とは、どのような組織なのか、少し詳しく説明しましょう。
しばしば地域の自治会と混同されることがありますが、実は大きく違っています。自治会は自由意志で加入・脱退ができる、任意の団体です。これに対し、マンション管理組合には、分譲マンションを購入した人は必ず加入しなければならないので、すべての区分所有者が組合員になります。
売却などでマンションの所有権がなくならない限り、管理組合をやめることはできません。また、基本的に管理組合に加入できるのは区分所有者のみです。
その家族(共有名義のケースは除く)や分譲貸しをしている場合などの賃借人は組合員にはなれません。

さらに、自治会に加入した場合は、その組織のルールにしたがう必要はありますが、法的な拘束力はありません。一方、マンション管理組合の組合員には、法律に基づいた権利や義務がともないます。

3. マンション管理組合の目的と業務とは

管理組合の目的は、マンション住民全体の共有財産である共用部を良好に維持管理していくことです。
その目的を遂行するために、国土交通省による「マンション標準管理規約」では、管理組合が行うべきさまざまな業務が明記されています。
その業務とは、組合管理部分(管理組合が管理する敷地および共用部分など)の保安、保全、清掃、消毒、ごみ処理、修繕をはじめ、長期修繕計画の作成・変更、建物建替えにかかる合意形成、修繕積立金の運用など、17の項目におよびます(*)。

いずれもマンションを維持していく上で重要なものですが、ほとんどが専門性の高い業務です。現実的には、これらすべてを住民による管理組合で行うのはむずかしいため、通常、その多くを管理会社に委託します。しかし、中にはこれらの業務を自ら行い、委託するのは清掃業務程度という管理組合もあります。

*詳しくは、こちらをご覧ください。
国土交通省「マンション標準管理規約」
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001417732.pdf
マンション管理組合

4. 実際の業務は理事会が行う

実際にはマンション管理組合の業務は「理事会」によって執行されます。上述の管理会社への業務委託も理事会が組合を代表して、折衝をはじめ契約や業務の確認などを行います。区分所有法では特にマンション理事会についての規定はありませんが、通常は管理規約により規定されています。

理事は役員とも呼ばれ、区分所有者である組合員による総会で選出されます。理事会は理事によって構成された管理組合の執行機関であり、理事長や副理事長を選出することができ、理事長は理事会と管理組合の代表となります。管理業務の円滑化が理事の役割ですが、具体的には、主に次の4つが求められます。

・管理会社とのやり取り
・住民間のトラブルや住民からの苦情への対応
・マンション建物の現況確認
・住民間の良好なコミュニケーションづくり

理事の役割は、この他にも必要があれば追加できます。

実際のところ、理事の選出は輪番制で運営しているという管理組合も多くあります。
平日は仕事があり、理事会による会議などの管理組合活動は平日の夜間や土日に行うということが多いため、面倒に感じてしまったりするかもしれません。
しかし、マンションを快適で良好な状態に保つには、管理の主体は管理会社ではなく、管理組合員である住民だという意識が大切です。管理組合や理事会の役割を知ることで、マンション管理をより身近に感じることができるでしょう。


《この記事のライター》
大塚 麻里絵
埼玉県出身 東京理科大学理工学部建築学科卒業
一級建築施工管理技士を有し、大規模修繕工事現場にも従事した経験のある女性技術者・ライター

(2019年8月2日記事更新)

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