タグ一覧
温活とツボで実践 マンションでできる寒さ対策

冬になると、厚手の靴下を重ねても足先だけは冷たい・・・。そんな経験はありませんか?マンションでも、床に近い足元は意外と冷えやすいと感じる方が少なくありません。さらに、季節を問わず足先の冷たさでなかなか寝付きにくいこともあるかもしれません。
今回は、足の冷えが生じるしくみ、マンションで無理なく続けられる温活、そしてソファで寝ころびながらできるツボ押しを紹介します。
目次
1. 足の冷えの仕組みとは? 自律神経・筋肉・生活習慣との関係
2. 「末端冷え性」だけじゃない。4つの「冷え」のタイプと見分け方
3. 自律神経の乱れが「足の冷え」の原因に? 冷え対策におすすめの温活とは
4. 足の冷えがつらいときはツボ押しを。足元を温めるセルフケア
足の冷えの仕組みとは? 自律神経・筋肉・生活習慣との関係

足の冷えの仕組みは、体温そのものが低いというよりも、体内の熱が足先までうまく届いていない状態です。一般には、ひとつの原因だけでなく、いくつかの要因が重なっていることが多く見受けられます。
先ず挙げられるのは、自律神経の乱れです。自律神経は血管の収縮と拡張をコントロールしていますが、生活リズムの乱れやストレスが続くと、この調整がスムーズにいかなくなることがあります。そのため、体の中心部では体温が保たれていても、足先などの末端まで十分な血流が届きにくくなり、冷えを感じやすくなるのです。
次に挙げられるのは、筋肉量です。一般的に筋肉量が少ないと発熱量が小さくなり、体が温まりにくい傾向があります。女性は男性に比べて筋肉がつきにくいことに加えて、マンション暮らしでは移動距離が短く、日常的に足の筋肉を使う機会が少なくなりがちです。その結果、足元の冷えが発症しやすくなります。
また、食事量や栄養バランス、睡眠不足、冷たい飲食物の摂りすぎなども、冷えに影響すると考えられています。
さらに、断熱性能が高くないマンションの場合は、室内全体は暖かく感じやすい一方で、床付近の空気は冷えやすく、足元だけが冷たく感じることも少なくありません。このように足の冷えは、体質だけでなく、自律神経・筋肉量・生活習慣・住環境といった複数の要素が関係しています。
「冷えは仕方ない」と諦める前に、関連する知識を整理することが、対策への第一歩になります。
☆断熱リフォームで足元が冷えにくい住環境へ。詳しくはこちらをご覧ください。
⇒断熱リフォームをすれば、冬も夏も快適に 電気代の節約にも!
「末端冷え性」だけじゃない。4つの「冷え」のタイプと見分け方
「足が冷える」と一口にいっても、その感じ方や背景は人それぞれです。冷えは、冷えを感じる部位や体の状態によって、いくつかのタイプに分けることができます。ますは、ご自身の冷えがどのタイプに近いかを知ることで、より適した対策を選びやすくなるでしょう。
一般的には、冷えは、次の4つのタイプに分類されます。
●四肢末端型(ししまったんがた)
手の指先や足先など、体の末端部分に強い冷えを感じるタイプです。
食事量が少ない、運動不足などにより、血液が末端まで十分に巡りにくくなっている状態と考えられます。
靴下を重ねても足先だけが冷たい、寝るときに足が冷えて寝付けない、といった悩みが出やすい傾向があります。
●下半身型
上半身はそれほど冷えを感じない一方で、お尻や太もも、足など下半身だけが冷えるタイプです。
長時間のデスクワークや立ち仕事が続くことで、下半身の血液の巡りが滞りやすくなります。
マンションのソファに座ってくつろいでいるときや、キッチンで家事をしているときに、腰から下が冷えるように感じる方は、このタイプに当てはまるかもしれません。
●全身型
体全体が冷えているタイプで、基礎代謝が低いことが影響している場合があります。
平熱が低めで、季節を問わず冷えを感じやすいのが特徴です。
疲れやすさやだるさを伴うこともあり、「いつも体が冷たい」と感じている方は、このタイプに当てはまるかもしれません。
●内臓型
手足の冷えはあまり自覚しないものの、お腹や腰回りなど、体の内側が冷えているタイプです。
自律神経のバランスが乱れ、交感神経がうまく働かないことが原因で、胃腸の不調や、なんとなく元気が出ないといった感覚を伴う傾向があります。
冷たい飲み物や食べ物で体調が崩れやすい方にも、このタイプが見受けられます。
このように、足を中心とした冷えに悩む方の多くは、四肢末端型や下半身型のいずれか、または複数が重なっているケースが少なくありません。
つまり、「足だけ冷たい」と感じる背景には、体全体や生活習慣の状態が関係している可能性があります。
次の章では、こうした冷えのタイプをふまえながら、マンションの暮らしの中で無理なく取り入れられる温活について見ていきましょう。
自律神経の乱れが「足の冷え」の原因に? 冷え対策におすすめの温活とは
「足の冷え」には体質だけでなく、日々の生活習慣や住環境が影響している場合があります。
特に忙しい毎日や不規則な生活、ストレスの蓄積は、自律神経のバランスが乱れやすくなり、血管の収縮と拡張がスムーズに切り替わらなくなることがあります。
そのため、体の中心部は冷えてなくても、足先まで熱が届きにくくなるのです。
こうした冷えに対してお勧めしたいのが、体を内側と外側の両方から整える「温活」です。
ここでは、マンションの暮らしの中で無理なく取り入れやすいポイントに絞って紹介します。
●住まいの環境を整える温活
マンションであっても断熱性能が低い場合は、床に近い足元は冷えやすく、部屋ごとの温度差も生じやすくなる特徴があります。
そういった場合は、できるだけ、リビングなどの居室と、浴室・脱衣所・トイレなどの温度差をできるだけ小さくすることが大切です。
例えば、入浴前に脱衣所を暖めておく、トイレに小型の暖房を設置したりすることで、寒暖差を感じにくい環境づくりにつながります。
また、ラグやスリッパを使って足裏が冷たい床に直接触れないようにすることも、足元の冷えを感じやすい方にとって、日常的に取り入れやすい工夫です。
☆寒暖差に関する記事はこちらをご覧ください。
⇒寒暖差疲労とは? 頭痛やめまいなど自律神経からくる体調不良に注意を
☆マンションでの室温差に関する記事はこちらをご覧ください。
⇒室温差で起こるヒートショック マンションでの温度差対策「室温バリアフリー」
●生活習慣の中でできる温活
温活というと特別なことを始めなければならないと思われがちですが、日常の行動を少し見直すだけでも十分です。
まず食事では、栄養バランスを意識し、体を内側から温めることを心がけましょう。
運動不足は筋肉量が少なくなり、体が温まりにくくなります。家事の合間にかかとの上げ下げをする、テレビを見ながら足首を回すなど、足の筋肉を軽く動かす習慣を取り入れるだけでも違いが出てきます。
また、入浴時は湯船に浸かることで血液循環が促されます。
さらに、足首を締め付けすぎないレッグウォーマーなどで保温するのも、手軽に続けやすい方法です。
ポイントは「頑張りすぎないこと」。一過性のものではなく、毎日無理なく続けられる温活を取り入れていくことが、足の冷えをやわらげるうえで大切です。
まず食事では、栄養バランスを意識し、体を内側から温めることを心がけましょう。
また、シャワーで済ませがちな入浴も、できる日は湯船に浸かることで血の巡りが促されます。
☆運動やストレッチをして筋肉を動かす習慣をつけましょう。運動に関する記事はこちらをご覧ください。
⇒マンションでも運動したい! 音を立てずに自宅でできる有酸素運動(改定版)
⇒有酸素運動と組み合わせたい筋トレ! 高齢者こそ室内・器具なしでできる運動を
⇒マンション室内で楽しめるエクササイズ 肩甲骨はがしのストレッチで肩こり解消
⇒毎日の有酸素運動:最適な時間と頻度、その答えは?
足の冷えがつらいときはツボ押しを。足元を温めるセルフケア

温活の手段として、特別な道具を使わず、家の中で手軽に取り入れやすいのが“ツボ押し”です。
足先や足首まわりのツボをやさしく刺激することで、血の巡りを促し、足元がじんわりと温かくなるのを実感することができます。
マンションのソファに座りながら、簡単にできるおすすめの“ツボ押し”を3つ紹介します。
いずれも、強く押す必要はありません。「痛気持ちいい」よりも少し弱いくらいを目安にしてください。
●足指の間にあるツボ
足指と指の付け根の間にあるツボです。足先の血液の巡りを整えたいときに適しています。親指と人差し指で足指の間を上下から軽くつまむようにして、ゆっくり押します。
足先の血の巡りを整えたいときに向いており、冷えを感じ始めたタイミングで取り入れやすいツボです。
●足首の内側にあるツボ
内くるぶしの最も高いところから、指4本分ほど上にある骨の際(きわ)に位置するツボです。
親指を当て、呼吸に合わせてゆっくり垂直に押し込みます。
足元だけでなく、全身の緊張をゆるめたいときに取り入れたいツボです。
●足の裏にあるツボ
足指を曲げたときに、足裏の中央よりやや上に現れる「人」の字状のくぼみ付近に位置するツボです。
両手の親指を重ね、息を吐きながら数秒かけてゆっくり押します。
足裏全体が刺激され、冷えでこわばった足がほぐれる感覚を得ることができます。
ツボ押しは、入浴後や就寝前など、体がある程度温まっている時間帯に行うのがおすすめです。
毎回すべてを行う必要はなく、「今日は足指だけ」「今日は足裏まで」といったように、その日の体調や時間に合わせて続けることが大切です。
体調がすぐれないときや、強い痛みを感じる場合は無理をせず、中止してください。
このように、ツボ押しはあくまで日常のセルフケアのひとつとして、心地よさを感じる範囲で取り入れましょう。
足の冷えは、体質だけが原因ではありません。
自律神経の状態、筋肉量、生活習慣、住環境など、複数の要素が重なりあって起こるものと考えられています。
ですから「冷えやすい体質だから仕方がない」と諦める必要はありません。
まずは、ご自身の冷え方やタイプを知り、無理なく続けられる「自分にぴったりの、ちょっとした工夫」を見つけて下さい。
寒い冬を快適に過ごすために、ぜひ温活を取り入れて、足元から心地良い暮らしを目指してみるのはいかがでしょうか。
■あわせてお読みください。
・室温差で起こるヒートショック マンションでの温度差対策「室温バリアフリー」
・マンションでも運動したい! 音を立てずに自宅でできる有酸素運動(改定版)
・有酸素運動と組み合わせたい筋トレ! 高齢者こそ室内・器具なしでできる運動を
・マンション室内で楽しめるエクササイズ 肩甲骨はがしのストレッチで肩こり解消
・寒暖差疲労とは? 頭痛やめまいなど自律神経からくる体調不良に注意を
・毎日の有酸素運動:最適な時間と頻度、その答えは?
・在宅勤務に適したイスの選び方 〜快適で作業効率が高まるイスとは?〜
・冬のマンションの寝室を快適にするには、湿気対策が大事ってホント?
・断熱リフォームをすれば、冬も夏も快適に 電気代の節約にも!
・マンションの部屋をより暖かくするリフォームとは
■この記事のライター
□熊谷皇(くまがいこう)
国立大学法人 鹿児島大学院工学研究科建築学専攻終了。専門は建築環境工学(温熱環境、省エネルギー)。国土交通省住宅の省エネ基準検討WG委員、日本産業規格JIS A 9521(2017)技術コンサル、建築環境省エネルギー機構(IBEC)・日本建築センター(BCJ)・職業能力開発総合大学校の講師を歴任。日本建築ドローン協会(JADA)WG委員。
(2026年2月24日新規掲載)
*本記事は掲載時の内容であり、現在とは内容が異なる場合ありますので予めご了承下さい。




















