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リボベジってなに?食品ロスを減らしてSDGsに貢献!

食品ロス対策

みなさんは「リボベジ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
リボベジとは、「リボーンベジタブル」の略語です。直訳すると「再生野菜」という意味で、家で気軽に楽しみながらできる食品ロス対策です。普段は廃棄している茎や根、ヘタ、芯など、野菜の切れ端を育ててもう一度収穫します。食育としてお子様と一緒に学んだり、オシャレな容器で育ててインテリアのアクセントにしたりできるのもリボベジの魅力です。
今回は、マンションでも簡単にできるSDGsであるリボベジについて、水耕栽培で収穫できる野菜の種類、育て方、育てる際の注意点などをご紹介します。

目次
1.野菜くずを捨てずに活用するリボベジとは
2.再生できる野菜の種類と育て方
3.栽培時の注意点

野菜くずを捨てずに活用するリボベジとは

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「リボベジ」は造語の「リボーン(reborn)・ベジタブル(vegetable)」を略した、「再生野菜」という意味の言葉で、普段は捨てている野菜の芽や根、茎といった部分を育てることによってもう一度収穫した野菜を指します。

リボベジには多くの利点があります。廃棄する部分を再利用することは「エコロジー」や「フードロス削減」に、リボベジを食べることは「節約」にも繋がります。子どもと一緒に育てれば食物の知識を育む「食育」になり、植物が育つ様子を実際に見ることで「理科の勉強」にもなるでしょう。
また、SDGsの取り組みのうち、「12.つくる責任、つかう責任」のなかで環境保護のために推進されているゴミ削減の「3R(リユース・リサイクル・リデュース)」にもあてはまります。リボベジは、家庭で簡単に取り組めるSDGsのひとつなのです。

※SDGs、食品ロス(フードロス)については下記記事も参照ください
マンションライフでSDGs! 〜日常生活でできること、マンション改修でできること〜
食品ロス(フードロス) 削減のために、家庭でできることを実践しよう!

さらに、栽培中のリボベジはインテリアとしても楽しめます。観葉植物の代わりに飾れば空間に温かみや安らぎを与え、オシャレな容器に入れたり同じ器を揃えて並べたりすれば、統一感のある部屋づくりにも役立つでしょう。

再生できる野菜の種類と育て方

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では、再生できる野菜にはどんなものがあるでしょうか。その一例と育て方をみていきましょう。

葉の部分を食べる野菜のほとんどがリボベジとして楽しめます。
●葉物野菜
・豆苗
・ミツバ
・ネギ
・小松菜
・キャベツ

一方、根菜は私たちが普段食べている根の部分ではなく、ヘタから伸びてくる茎や葉を育てて食べます。
●根菜
・ニンジン
・大根
・カブ

<育て方>
育てたい野菜の茎や根と水、そして適当な容器を用意しましょう。野菜の茎や根よりひとまわり大きめの容器を選び、水を張って野菜の茎や根を浸し、こまめに水を交換して育てましょう。
次に、種類ごとの手順をご紹介します。

●豆苗・ミツバなど購入時にスポンジが付いているもの

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茎を長めに約3〜5cm残して切り、スポンジよりひとまわり大きめの容器にスポンジが半分浸かるくらいの水を張って、茎の付いたスポンジを容器に入れて水に浸けます。
3日ほどで少しずつ茎が伸び始めます。10cmくらいまで育ったら収穫し、炒め物やスープなどに使うのがおすすめです。
だんだんと茎が細くなりますが、豆苗の場合は2度目の収穫も可能です。1度収穫した後は、同じ方法で続けて育ててみましょう。

●ネギ・小松菜などの葉物野菜

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茎を5cmほど残して切り、倒れない程度の深めの容器に1〜2cmの水を張ります。根の部分を下にした茎を容器に入れ、水に浸けましょう。直接水に浸けても育ちますが、小松菜などの根が出ていない野菜は、茎の底が容器に直接あたることで根が出にくくなります。根を伸びやすくするため、クッションの役割として排水溝ネットやスポンジを底に敷きましょう。
10〜15cmくらい育ったら収穫し、スープやお浸し、炒め物などに使うのがおすすめです。

●ニンジン・大根などの根菜

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根菜はヘタの部分を大きめに約1cm残して切り、平たい容器に3〜5mm程度の水を張り、ヘタが上になるようにして水に浸けます。根菜は普段食べている「根の部分」ではなく、ヘタから伸びてくる茎や葉を育てて食べます。
大根や人参の葉は栄養価が高いため、10cmくらいまで伸びてきたら収穫して料理に使いましょう。細かく切って濃い目の味付けで炒めると、ふりかけとしてご飯にかけたり、副菜にしたりと楽しめます。

栽培時の注意点

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植物は葉だけでなく根からも酸素を取り込んでいます。根が酸素不足になった状態を「根腐れ」といい、それを防ぐことが成功させるポイントです。

●根腐れを防ぐポイント
・水を入れすぎない
・水をこまめに取り換える
・容器はきれいに洗う
・水温に注意する

根が全て沈んでしまうほど水が多いと酸素を吸収できなくなるため、根元の部分は水から出るようにして空気に触れさせることが大切です。また、スポンジを使用する場合は内部に根が張りすぎると呼吸をしにくくなるため、根が多くなってきたらスポンジの一部を切り取って根を外に出しましょう。
根は酸素を取り込むだけでなく老廃物を排出する役割も担っていて、水の中に老廃物が溜まると雑菌が繁殖しやすくなり、水の濁りや容器のぬめりなどに繋がるので、水はこまめに取り換えることが大切です。水が濁った時は水を換えると同時に容器をきれいに洗い、雑菌が繁殖しにくい状態にしましょう。

また、1日3時間以上は日光が当たる場所に置く必要がありますが、日差しの強い時期は直射日光の当たる場所を避けましょう。水耕栽培に最適な水温は15〜25度なので、強い日差しが当たると水温が上昇し、雑菌が繁殖しやすくなって酸素も吸収しにくくなります。薄いレースなどのカーテン越しに置くか、時間を決めて日光に当てるなどの工夫をしてください。

水の状態に注意して上手に栽培すれば、豆苗やネギなどの葉物野菜なら1〜2回、人参や大根は1回、リボベジを楽しむことができます。市販の野菜に比べると衛生管理が十分とはいえないため、食べるときは必ず加熱調理をするようにしましょう。

リボベジは育つ過程を学んだり、インテリアとして活用したり、家庭で楽しみながら気軽にできる食品ロス対策です。家にあるものですぐに始められるリボベジでSDGsに貢献してみませんか?

■あわせてお読みください。 
・マンションライフでSDGs! 〜日常生活でできること、マンション改修でできること〜
・食品ロス(フードロス) 削減のために、家庭でできることを実践しよう!
・マンションでの防災対策。一年に一度の備蓄の日に日常備蓄をチェック!
・カーボンニュートラルとは何? マンション住民が地球温暖化対策でできること
・社員に聞くシリーズ 京葉第一支店、京葉第二支店における「ちばSDGsパートナー制度」への取り組み〜
・のぞいてみよう!工事現場紹介 〜Brillia Tower KAWASAKI大規模修繕工事


■この記事のライター
熊谷 皇
建装工業株式会社 MR業務推進部所属
千葉県出身。鹿児島大学院工学研究科建築学専攻終了。専門は建築環境(温熱環境性能、住宅の省エネ性評価等)。住宅の省エネ基準検討WGの委員、建築環境省エネルギー機構・日本建築センター・職業能力開発総合大学校等の講習会講師の経験を持つ技術者。ライター。

(2023年3月6日新規掲載)
※本記事は掲載時の内容であり、現在とは内容が異なる場合ありますので予めご了承下さい。

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