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マンション収納と衣替えについて考える

マンション 収納

1. 衣替えが大切な理由

暑い夏が過ぎ涼しくなってくると、そろそろ衣替えのシーズンです。近年は大型クローゼットを備えたマンションなども増え、衣替えは必要ないと考える人もいるかもしれません。しかし、季節の移り変わりに合わせて、シーズンオフとなった衣類は、袖を通さないまま奥の方に追いやられてしまうものです。高温多湿な気候の日本で、衣類などを長期間にわたってしまっておく場合、カビや虫喰いなどの被害に遭わなければ、それに越したことはありません。そのための対策としても衣替えは有効です。
今回は、マンションにありがちな収納の悩みに配慮しながら、大切な衣類などを良好な状態に保つ衣替えのコツと、収納リフォームのアイデアをご紹介します。

2. 衣替えの基本的なコツ

収納されていた衣類に起きるトラブルといえば、虫食いとカビですが、その大きな原因は湿気です。したがって、衣替えをする際は収納場所に湿気を入れない・発生させないことが重要です。この点を踏まえ、衣替えの基本的なコツを知っておきましょう。
まず、衣類が湿気を吸うのを防ぐため、衣替えは雨や曇りの日を避け、湿度の低い晴れた日に行いましょう。

次に、洗濯やクリーニングをしてからしまうのは必須ですが、収納する時は衣類が完全に乾燥していることを確認しましょう。アイロンをかけるのも効果的です。また、変色や湿気を招くため、クリーニング後の衣類は、ビニールカバーをかけたまましまってはいけません。ビニールカバーから出した後は、いったん風通しの良い場所に置き、溶剤の匂いが抜けてからしまうようにします。カバーをかけたい場合には、通気性のある布か不織布のものを使いましょう。特にスーツや革製品などに適した方法です。

そして、防虫剤や除湿剤を収納スペース内に置くのも良いですが、除湿剤が吸った水を溜まったままにしておくと、かえって湿気やカビの原因になります。こうした薬剤は効果がなくなる前に取り替えることが大切です。

3. マンション収納の落とし穴

気密性が高いマンションでは、特に収納の湿気対策を意識したいものです。ウォークインクローゼットなどの大型収納がある場合、季節ごとの衣替えは必要ないかもしれませんが、何年も袖を通さずしまったままとなっているものはありませんか? さらに、そこへ新たな衣類が加わり、ぎっしりとモノが詰め込まれている場合は要注意です。
収納内に湿気がこもらないようにするには、空気の通り道が必要です。そのためには、モノを詰め込み過ぎないことが大切です。収納内にしまう衣類は容 量の4/5程度を目安にすることを心がけましょう。加えて、収納内の床や壁にスノコを敷いたり立てかけたりするのもおすすめです。特に衣替えが必要なくても、収納内を良好に保つという意味で、不要な衣類などを処分するのも良いでしょう。クローゼット内は定期的に見直しが必要です。

衣類と同様に気を使いたいのが、靴を収納する「下駄箱」です。靴の多くは湿気やカビに弱い革製ですので、下駄箱やシュークローゼットには湿気対策が常に必要です。靴は汚れを落とし、よく乾燥させてからしまいます。ぎっしりと詰め込まない方が良いのは他の収納と同じですが、カバーをする目的で購入時などの紙箱に入れるのは、紙が湿気を吸収してしまうので良くありません。布や不織布のケースを使ってください。
また、下駄箱の中は、カビの発生源となるホコリや泥などが溜まらないようこまめに掃除し、週に1、2回は扉を開けて換気しましょう。除湿剤や防カビ剤を置くのも良いですね。
マンション 収納

4. 収納のリフォームをするなら

マンションリフォームで収納の変更や新設をするなら、湿気対策はぜひともやっておきたいものです。その場合は次のポイントを参考にしてください。

まず、ウォークインクローゼットを作る場合は、出入口が2方向以上あるウォークスルークローゼットにすると、換気しやすくなるのでおすすめです。

次に、収納内の壁に吸湿効果のある素材を使うのはいかがでしょうか? 漆喰や珪藻土の塗り壁、杉材などの板張りに加え、近年は通気性のある壁紙も登場しています。

そして、収納の扉をよろい戸や通気口のあるタイプに変えるだけでも、内部の通気性をより高めることができます。

こうしてみると、衣替えは収納のあり方を考える良い機会なのかもしれません。収納はライフスタイルを反映するものでもあります。これらのことを参考にしていただき、お住まいに合った効率の良い収納環境をつくってください。

《この記事のライター》
大塚 麻里絵
埼玉県出身 東京理科大学理工学部建築学科卒業
一級建築施工管理技士を有し、大規模修繕工事現場にも従事した経験のある女性技術者・ライター

(2019年10月1日記事更新)

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