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マンションでのバリアフリーリフォーム、ここを押さえておけば安心!!
長年マンションに住んでいて慣れているはずなのに、年をとると部屋の中の段差が気になるようになり、暮らしにくさを感じている方は意外と多いと思われます。
今後も安心して住み続けられるようにバリアフリーリフォームを行いたいところですが、マンションでのリフォームは一体どのような事ができるのでしょうか?
そこで今回はマンションのバリアフリーリフォームについてまとめました。
目次
1. バリアフリーリフォームはマンションでも可能?
2. バリアフリー化でおさえておくべきポイント
3. 快適なバリアフリーリフォームを目指して
4. 水回り設備商品にはどの様なバリアフリー対応の商品があるのでしょうか?
今後も安心して住み続けられるようにバリアフリーリフォームを行いたいところですが、マンションでのリフォームは一体どのような事ができるのでしょうか?
そこで今回はマンションのバリアフリーリフォームについてまとめました。
目次
1. バリアフリーリフォームはマンションでも可能?
2. バリアフリー化でおさえておくべきポイント
3. 快適なバリアフリーリフォームを目指して
4. 水回り設備商品にはどの様なバリアフリー対応の商品があるのでしょうか?
1. バリアフリーリフォームはマンションでも可能?
そもそも「バリアフリー」とはどういう意味でしょうか。
もともとは「障害・障壁のない」という意味ですが、住まいに関して言うと、段差を無くし、手すりを設けるなど、小さなお子様から高齢者の方々まで、安心・安全・快適に生活できることを指します。居住者が年を重ねる、あるいは高齢の親の介護を自宅でするようになる、という事は当然の様に有り得ることです。しかしながら、ひと昔前の家は、玄関や各ドア下の床に段差があるのが当たり前で、廊下やトイレは狭く、手すりも無い場合がほとんどです。バリアフリーには程遠い住まいの中で高齢者や身障者が住むことは非常につらいものです。
そのため、リフォームの際にバリアフリーの考え方を採用することはとても意義があるといえます。
それでは、マンションではどのようなバリアフリー化が可能なのでしょうか。
代表的なものは下記のような工事です。
・段差のある床(主に洗面所やトイレ等)をフラットにする
・バリアフリー仕様になった水回り設備商品に交換する
・手すりを設ける
・開き戸を引き戸に変更する
他にも色々なことが可能ですが、リフォームをする際にはまずマンションの管理組合の承認が必要です。管理規約を読んで、リフォームの際の規制事項を確認しておきましょう。
もともとは「障害・障壁のない」という意味ですが、住まいに関して言うと、段差を無くし、手すりを設けるなど、小さなお子様から高齢者の方々まで、安心・安全・快適に生活できることを指します。居住者が年を重ねる、あるいは高齢の親の介護を自宅でするようになる、という事は当然の様に有り得ることです。しかしながら、ひと昔前の家は、玄関や各ドア下の床に段差があるのが当たり前で、廊下やトイレは狭く、手すりも無い場合がほとんどです。バリアフリーには程遠い住まいの中で高齢者や身障者が住むことは非常につらいものです。
そのため、リフォームの際にバリアフリーの考え方を採用することはとても意義があるといえます。
それでは、マンションではどのようなバリアフリー化が可能なのでしょうか。
代表的なものは下記のような工事です。
・段差のある床(主に洗面所やトイレ等)をフラットにする
・バリアフリー仕様になった水回り設備商品に交換する
・手すりを設ける
・開き戸を引き戸に変更する
他にも色々なことが可能ですが、リフォームをする際にはまずマンションの管理組合の承認が必要です。管理規約を読んで、リフォームの際の規制事項を確認しておきましょう。
2. バリアフリー化でおさえておくべきポイント
バリアフリーリフォームの代表的なものは床段差の解消です。
戸建住宅と違い、ひと昔前のマンションでは洗面所やトイレの床に段差があるのは当たり前でした(廊下との床段差)。そもそもなぜ床に段差があるのでしょうか? それは、床下にある排水管の勾配を確保するためです。水回り設備には給水・給湯・排水管が必要です。
マンションの室内(もしくは室外の場合もあります)には排水を流すための排水竪管が上下階を貫通しています。水回り設備から流れ出る排水は床下に配管された排水横引き管を通って、排水竪管に流れ込みます。この排水横引き管には適正な勾配をつけておかないと、排水の流れが悪かったり、最悪の場合逆流したりしてしまいます。
排水横引き管はコンクリートの床の上に配管されているのですが、水回り設備を水上(みずかみ)、排水竪管を水下(みずしも)とし、排水横引き管はそれをつなぐ役割を果たします。この排水横引き管が床下にあり、適正な勾配を取るために床下にある程度の高さを確保する必要があるのです。ちなみに、新しいマンションは洗面所と廊下の床がフラットになっていますが、これは、あらかじめ排水横引き管を配管する部分のコンクリートの床を部分的に下げて施工しているため、フラットな床にできるのです。そのため、古いマンションの洗面所やトイレにある床段差を低くしてバリアフリー化することは難しいといえます。
それでは、古いマンションで床段差を解消することはできないのでしょうか。そうではありません。
逆に廊下や部屋などの床を高くして、部屋全体の床をフルフラットに改善することは可能です。
ただし、注意すべきところは、低い床を上げるとその分天井高さも低くなるということです。また、部分的なリフォームでは難しいので、お部屋全体のフルリフォームとなります。フルリフォームする場合は、床段差の解消の他にもいろいろとバリアフリーの考え方を採用することもできますので、ぜひお考えになってみてはいかがでしょうか。
戸建住宅と違い、ひと昔前のマンションでは洗面所やトイレの床に段差があるのは当たり前でした(廊下との床段差)。そもそもなぜ床に段差があるのでしょうか? それは、床下にある排水管の勾配を確保するためです。水回り設備には給水・給湯・排水管が必要です。
マンションの室内(もしくは室外の場合もあります)には排水を流すための排水竪管が上下階を貫通しています。水回り設備から流れ出る排水は床下に配管された排水横引き管を通って、排水竪管に流れ込みます。この排水横引き管には適正な勾配をつけておかないと、排水の流れが悪かったり、最悪の場合逆流したりしてしまいます。
排水横引き管はコンクリートの床の上に配管されているのですが、水回り設備を水上(みずかみ)、排水竪管を水下(みずしも)とし、排水横引き管はそれをつなぐ役割を果たします。この排水横引き管が床下にあり、適正な勾配を取るために床下にある程度の高さを確保する必要があるのです。ちなみに、新しいマンションは洗面所と廊下の床がフラットになっていますが、これは、あらかじめ排水横引き管を配管する部分のコンクリートの床を部分的に下げて施工しているため、フラットな床にできるのです。そのため、古いマンションの洗面所やトイレにある床段差を低くしてバリアフリー化することは難しいといえます。
それでは、古いマンションで床段差を解消することはできないのでしょうか。そうではありません。
逆に廊下や部屋などの床を高くして、部屋全体の床をフルフラットに改善することは可能です。
ただし、注意すべきところは、低い床を上げるとその分天井高さも低くなるということです。また、部分的なリフォームでは難しいので、お部屋全体のフルリフォームとなります。フルリフォームする場合は、床段差の解消の他にもいろいろとバリアフリーの考え方を採用することもできますので、ぜひお考えになってみてはいかがでしょうか。
3. 快適なバリアフリーリフォームを目指して
その他、バリアフリーのアイデアとしては、手すりを設けることがあります。
マンションの壁下地は通常プラスターボード(石膏ボード)を使用しています。手すりを固定するためには、手すりを取り付ける下地にもある程度の強度が求められます。プラスターボードには、ビス止めをしてもすぐにビスが取れてしまうので、手すりを取り付ける下地としては強度不足です。そこで、手すりを設ける箇所ではプラスターボードを撤去し、ビス止めが効くベニヤ合板に交換します。この時、当然ながら壁紙も張り替えることとなります。
また、開き戸を引き戸に変更することも人気のバリアフリーリフォームです。引き戸に変更するためには、扉の「引きしろ」が必要です。リビング・洋室・トイレ等開き戸の箇所を引き戸に交換しようと思ってもこの引きしろがない事がよくあります。したがって、間取りを変更して一直線の壁を作り、引きしろを設けることが必要となります。引きしろにスイッチやコンセントがある場合は、これを移設することが必要です。
自宅での介護を目的としたバリアフリーリフォームでは、引き戸にする他、洗面所やトイレなどのスペースを拡張することも大切です。介護のためには介護をする方とされる方の2人が入れるスペースを確保しましょう。スイッチを押さなくても点灯する、人感センサー付きダウンライトへの交換も有効です。
マンションの壁下地は通常プラスターボード(石膏ボード)を使用しています。手すりを固定するためには、手すりを取り付ける下地にもある程度の強度が求められます。プラスターボードには、ビス止めをしてもすぐにビスが取れてしまうので、手すりを取り付ける下地としては強度不足です。そこで、手すりを設ける箇所ではプラスターボードを撤去し、ビス止めが効くベニヤ合板に交換します。この時、当然ながら壁紙も張り替えることとなります。
また、開き戸を引き戸に変更することも人気のバリアフリーリフォームです。引き戸に変更するためには、扉の「引きしろ」が必要です。リビング・洋室・トイレ等開き戸の箇所を引き戸に交換しようと思ってもこの引きしろがない事がよくあります。したがって、間取りを変更して一直線の壁を作り、引きしろを設けることが必要となります。引きしろにスイッチやコンセントがある場合は、これを移設することが必要です。
自宅での介護を目的としたバリアフリーリフォームでは、引き戸にする他、洗面所やトイレなどのスペースを拡張することも大切です。介護のためには介護をする方とされる方の2人が入れるスペースを確保しましょう。スイッチを押さなくても点灯する、人感センサー付きダウンライトへの交換も有効です。
4. 水回り設備商品にはどの様なバリアフリー対応の商品があるのでしょうか?
・キッチン、洗面台:車椅子利用者も使いやすいよう、台の下にフットレストが入るスペースを確保した商品があります。また、手をかざすだけで水が出る自動水栓も便利です。
・浴室:手すりの他、腰かけるためのベンチを設けた商品があります。
・トイレ:自動洗浄、大型リモコン、便座左右の手すり、オストメイト対応トイレ等便利な機能やアイテムがあります。
また、バリアフリーリフォームを行う際には、特定の条件を満たせば、次のような税金の優遇措置や補助金を得られる可能性もあります。
・所得税、固定資産税の減税
・自治体の補助金制度
・高齢者住宅改修費用助成制度
どのような優遇措置を受けられる可能性があるのか、事前にリフォーム会社に相談しておき、活用できるものは活用しましょう。市区町村の福祉の窓口に、自ら相談することも良いでしょう。
これからますます高齢化が進み、マンションにおいてもバリアフリー化は避けられない課題といえます。問題点は早めに解決して、いつまでも快適に暮らせるようにしておきたいものです。
・浴室:手すりの他、腰かけるためのベンチを設けた商品があります。
・トイレ:自動洗浄、大型リモコン、便座左右の手すり、オストメイト対応トイレ等便利な機能やアイテムがあります。
また、バリアフリーリフォームを行う際には、特定の条件を満たせば、次のような税金の優遇措置や補助金を得られる可能性もあります。
・所得税、固定資産税の減税
・自治体の補助金制度
・高齢者住宅改修費用助成制度
どのような優遇措置を受けられる可能性があるのか、事前にリフォーム会社に相談しておき、活用できるものは活用しましょう。市区町村の福祉の窓口に、自ら相談することも良いでしょう。
これからますます高齢化が進み、マンションにおいてもバリアフリー化は避けられない課題といえます。問題点は早めに解決して、いつまでも快適に暮らせるようにしておきたいものです。
《この記事のライター》
大塚 麻里絵
埼玉県出身 東京理科大学理工学部建築学科卒業
一級建築施工管理技士を有し、大規模修繕工事現場にも従事した経験のある女性技術者・ライター
(2019年4月26日記事更新)