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長期休暇で家を留守にする際のマンションセキュリティのポイント

長期休暇
大型連休や夏季休暇といった長期休暇には、帰省や旅行などで長い間家を空けることが多くなります。さて、あなたの家のセキュリティは大丈夫でしょうか?

空き巣に狙われやすいのは戸建て住宅だと思い込んで油断してはいないでしょうか。実際には、空き巣被害に遭っているマンションもたくさんあります。

そこで今回は、空き巣に狙われやすい家や住人の特徴と、長期間家を空ける際のマンションセキュリティのポイント、さらに、今後のために防犯効果を向上させるリフォームについてご紹介します。

目次
1. マンションにおける空き巣被害の原因
2. 長い間留守にする際のマンションセキュリティのポイント
3. リフォームでマンションの防犯効果をアップ

1. マンションにおける空き巣被害の原因

なぜセキュリティの高いマンションでも空き巣に入られてしまうのでしょうか?

「マンションだから空き巣に入られる可能性は低いだろう」という油断こそが、空き巣被害に遭う最大の原因かもしれません。空き巣は何度も下見をして、空き巣に入りやすい家を探しています。空き巣に“あの家は長いこと留守だな”と認識されれば、空き巣の餌食になりかねないのです。

それではまず、どのようなマンションが空き巣に狙われやすいのか、確認してみましょう。

<空き巣に狙われやすいマンションの条件や立地>
・1、2階の低層階
 マンションの低層階は容易に侵入できてしまう場合があります。
・最上階
 最上階を含め高層階の部屋は、油断しやすいのでセキュリティが甘いことが多いです。また、屋上からの侵入も考えられます。
・マンション周囲に木や塀、建物などがある
 木や塀、建物は目隠しにも足場にもなるため、空き巣に狙われやすくなります。
・工場や線路、大きな道路の近くのマンション
 工場や線路、大きな道路からの騒音が、窓ガラスを割ったり、空き巣が部屋を物色する音をかき消してしまいます。
・駅や人通りが多い通りの近く
 駅が近かったり、人通りが多いと、空き巣が逃げやすくなるため要注意です。
・セキュリティが甘いマンション
 管理人がいない、エントランスのオートロックや防犯カメラなどのマンション防犯対策がなされていないマンションは、当然のことながら浸入しやすいマンションと言えます。

この他にも空き巣に狙われやすい条件はありますが、共通するのは、侵入しやすい、住人が油断している、空き巣にとって仕事がしやすい、逃げやすいということです。
該当する物件にお住まいの方は、油断をすることなく、常に戸締りをしっかりするようにしましょう。
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2. 長い間留守にする際のマンションセキュリティのポイント

次に、長期休暇の際に空き巣に狙われやすい家の特徴や住人の行動を紹介します。

・玄関・窓等の戸締り忘れ
・郵便ポストに郵便物や新聞が溜まっている
・洗濯物の干しっぱなし
・夜になっても部屋の照明がつかない
・留守番電話で長期不在している旨のメッセージを流している
・SNSで旅行や帰省の情報を公開している

住人が長期間留守にしている状況が外からわかる住人の行動は、空き巣を誘ってしまいます。
それでは、長期休暇などで、長い間家を留守にする場合、どんなことに気をつければいいのでしょうか?

まずは、ご自身でできるマンションセキュリティのポイントをご紹介します。

・どんな小さな窓でも戸締りする
・窓に防犯フィルムを貼り、補助鍵を取り付ける
・郵便物や新聞は、郵便局や販売店に連絡して配達を一時止めてもらうか、信頼できる隣人や知人に回収してもらう
・洗濯物は干したままにしない
・留守中でも自動で点灯・消灯する留守番機能がついた照明器具を使用する
・バルコニーにセンサーライトを設置する
・留守番電話に、留守をする期間がわかる旨のメッセージを残さない
・SNSで留守にする旨のメッセージや写真をアップしない

特に気を付けたいのが、SNSなどへの投稿です。旅行の計画を知らせたり、旅行中にリアルタイムでSNSに投稿すると、家を留守にしていることを知らせているようなものです。#(ハッシュタグ)を付けての投稿も、検索しやすくなるため危険が増します。セキュリティの面からは、できれば旅の様子は帰宅してからアップするのが望ましいでしょう。また、これらの注意は家族全員で心掛けなくては意味がありません。子どもが旅行の状況を勝手にSNSにアップしないように、あらかじめ危険性を伝えておきましょう。

ちょっとした心掛けで、空き巣被害のリスクをグッと下げられますので、ぜひ実行してみてください。
また、信頼できる隣人や知人は、とても心強い存在です。普段からのつきあいが大事なので、隣人と良い関係を築いておきましょう。
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3. リフォームでマンションの防犯効果をアップ

ご自身でできる防犯対策もありますが、マンション自体の防犯機能を高めることも大切でしょう。マンションセキュリティを高めれば、より安心して住むことができますし、マンションの価値が上がるというものです。

マンション防犯のシステムは日々進化しています。オートロックシステムの多重化や、防犯カメラをエントランスのみならず、エレベーター内やその他共用部分などに複数設置する、防犯カメラのモニター映像を外からでも見えるようにして不審者の侵入を抑止したりするなど、より防犯効果が高いシステムに進化しているのです。

また、より防犯機能が高い窓ガラスへの交換や、玄関の鍵の交換等のリフォームをして、防犯性能を上げることもできます。ただし、玄関の鍵や窓ガラスについてはマンションの共用部となりますので、勝手に交換することはできません。事前に管理会社や管理組合に、交換は可能か、可能な場合にはどのような手続きが必要かについて確認する必要があります。

マンション防犯の改修工事を任せるのなら、マンション改修工事を手掛ける知識と経験が豊富な施工会社に相談したいものです。さらに、マンション改修工事中のセキュリティにまで配慮してくれる施工会社を選ぶことも重要なポイントでしょう。


《この記事のライター》
大塚 麻里絵
埼玉県出身 東京理科大学理工学部建築学科卒業
一級建築施工管理技士を有し、大規模修繕工事現場にも従事した経験のある女性技術者・ライター

(2019年4月1日記事更新)

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