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第13回マンションクリエイティブリフォーム賞を受賞致しました。

マンションクリエイティブリフォーム賞

マンションクリエイティブリフォーム賞とは、一般社団法人マンション計画修繕施工協会(略称 MKS)※1が実施する表彰制度で、分譲マンションの計画修繕工事において、創意工夫がなされ、人に、建物に優しく、誠実に行われた工事の施工者、現場担当者、設計監理者、管理組合を表彰し、より良いマンションスストックの形成に寄与することを目的としたものです。2010年度から開始され、今年で13回目となり、協会内外を問わず応募を募っている賞となります。
皆様のご協力により過去13物件の受賞を果たしております同賞ですが、本年度は3物件同時受賞することが出来ましたのでご紹介いたします。なお3物件同時受賞は史上初となります。

※1 一般社団法人マンション計画修繕施工協会(略称 MKS)とは、マンション区分所有者の大切な財産である建物の長寿命化を図る共用部分の改修工事について維持・保全を推進し、財産価値を高める活動を行うことを目的としている団体です。
一般社団法人マンション計画修繕施工協会
第13回 マンションクリエイティブリフォーム賞 審査結果発表

目次
1. 受賞物件動画紹介
2. 受賞物件評価のポイント
3. おわりに

1. 受賞物件動画紹介

川越旭町ビューハイツ:埼玉県

マンションクリエイティブリフォーム賞

アスタくにづか3番館:兵庫県

マンションクリエイティブリフォーム賞

Brillia Tower KAWASAKI:神奈川県

マンションクリエイティブリフォーム賞

2. 受賞物件評価のポイント

マンションクリエイティブリフォーム賞

評価のポイントは、建物の価値を向上させる「バリューアップ」を実現したことです。施工にあたって、管理組合様からは、「子どもからお年寄りまで、あらゆる世代にとって魅力ある外観および設備の性能向上を図る」「共用部分と専用部分が一体となった共生を図る」そして「周辺のマンションよりも魅力ある住環境の構築を図る」これら大きく3つの要望が設計段階で提示されました。この要望に応えるため、「外壁色とエントランスの内装などを刷新して、マンションに新たなイメージを構築する」「駐車場からのアプローチ階段の勾配緩和と経路の簡略化、利便性を改善する」「玄関扉の交換とサッシ部品の交換による、美観の向上と居室内の気密性を改善する」これら3つを提案し、実現いたしました。

外壁塗装の色彩は、落ち着いたグレー系の外壁とポイントで手摺パネルを白色とした色合いとなり、築38年を経過したマンションが、近年のメリハリのあるデザインへと変わりました。エントランスに関しては、スロープに手すりを設置し、入口ドアは自動ドアに更新しました。駐車場の改修工事では、歩行路を確保し、利用者の利便性を向上させました。また、駐車場へのアプローチ階段への経路を簡略化し、ストレスが少ない通行動線としました。これに合わせて、アプローチ階段の勾配も緩やかにし、手すりも延長することで、様々な世代への使いやすさや安全性も向上させました。

マンションクリエイティブリフォーム賞

阪神淡路大震災の震災復興市街地再開発事業によって建設された建物です。評価のポイントは、一般のマンションとは異なる用途複合型マンションにおける、店舗、駐車場、住戸の、それぞれの用途や業務に配慮した施工計画を構築したことです。計画の構築にあたっては、工事により、商業施設の昼間の営業に悪影響を生じさせないよう、計画を立案しました。これにより、昼間の工事と夜間の工事が混在する工事進行となりましたが、昼間と夜間それぞれの作業チームが工程上の引き継ぎ事項を丁寧に伝達する体制を整え、徹底したことで、店舗、駐車場、住戸、いずれのエリアにも影響を与えない工事を実現しました。

店舗吹抜け上部のガラス屋根の交換では、今後のメンテナンスへも配慮した、ガラスとガラスの間に乳白色フィルムを挟んだ合わせガラスへの交換を提案し、採用されました。この合わせガラスは、万が一割れても、ガラスの破片が飛び散らない安全性の高い特殊な中間膜を挟んだガラスを採用しました。交換作業に際しては、安全対策として、ステージ足場の上部に、隙間なくコンパネや足場板を敷き込み、下の階で営業中の店舗に物が落下しないように施工をしました。
今後、こうした用途を複合したマンションの経年化が進行していくことが予想される中で、施工者側の施工管理体制を構築するうえでの、これらの取り組みが、先進的であるとの評価を頂き、今回の受賞という栄誉に輝きました。

マンションクリエイティブリフォーム賞

評価のポイントは、建設DX、いわゆるデジタルトランスフォーメーションによる建設現場での働き方改革とSDGsに向けた取り組みを積極的に行い、現場の生産性向上を推し進めた点です。具体的には、電子機器を使用して外壁劣化状況の調査を行いました。また、施工物件が超高層マンションであることから、ウエアラブルカメラを実装して、リアルタイムによるリモート対応を行いました。物件への入退場管理には、マンションで導入されているICカードによる入退館システムを活用し、セキュリティーの向上と入退館管理の徹底を行いました。このほか、大規模修繕工事そのものが「SDGs」に寄与する事業ということを見つめなおし、現場でできるSDGsの取り組みとして、共聴設備を利用したTV、パソコンやスマートフォン、そして館内に設置したデジタルサイネージなどによる情報発信システム「KENSOメディア」を活用することで、現場のペーパーレス化を進めました。

さらに、「見られる現場」から「見せる現場」へと変えていきたいという思いから、外部との仮囲いに「SDGs」の啓発を目的に、「地球のことを考える現場シート」を作成しました。シートには、地球のことを考える質問を季節ごとに掲示し、通行される方へ、持続可能な社会の実現へ向けての思いを伝えました。
こうした、未来を見据えた様々な建設DXへの取り組みを評価して頂き、今回の受賞という栄誉に輝きました。

3. おわりに

建装工業では、今回御評価頂きました高経年の大規模修繕工事・超高層マンション大規模修繕工事・複合型超高層マンション大規模修繕工事だけでなくマンションに関してトータルにて修繕工事の対応が可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。今後もクリエイティブリフォーム賞を受賞出来る様、努めさせていただきます。

■あわせてお読みください。
第12回マンションクリエイティブリフォーム賞を受賞致しました。
第11回マンションクリエイティブリフォーム賞を受賞しました。
マンション修繕工事の表彰制度、クリエイティブリフォーム賞とは?


■この記事のライター
吉田 秀樹
建装工業株式会社 MR業務推進部 統括部長
愛知県出身 職能能力開発総合大学校(当時:相模原市)卒業
マンション管理士・一級建築施工管理技士・マンション維持修繕技術者を有し、大規模修繕工事の営業に従事した経験者
※建装工業株式会社公式HPはこちら

(2023年8月21日新規掲載)
*本記事は掲載時の内容であり、現在とは内容が異なる場合ありますので予めご了承下さい。

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