H.Kさんはどうして建装工業に入社したんですか？

きっかけは実家の建て替え。解体して一から家を造っていく様子を見て興味を持つようになって。就職活動では大学の先輩が建装工業に入社していたので、話しを聞いてみたら「女性が活躍できる職場なんだ、いいなぁ」と思って面接を受けたの。ハウスメーカーなども受けていたんだけど、面接で他社とは違ってアットホームな感じを受けたことが決め手かな。面接っぽい面接ではなかったところが良かった。入社動機と志望動機を聞かれた後は、趣味の話と家族の話。

そうですね。私は趣味の話をしました。バイクに乗るので、「アクティブなんだね。じゃあ、現場向きもしれないね」と言われたことを覚えています。

私は地元で採用面接を受けたんだけど、面接をしてくれた方と地元が同じだったから地元トークで盛り上がった（笑）。

H.Kさんが就職活動で話を聞いた先輩は誰ですか？

1コ上のM.Oさん（社員インタビューM.Oさん参照）。地元も一緒だからいろいろと相談に乗ってもらいました。ところで、S.Hさんの入社理由は？

現場監督をしていた父の影響です。子どもの頃から父が楽しそうに現場の話をする様子を見ていたので、父のようになりたいなと思って建設業に興味を持ったのがきっかけです。決め手は、今、世の中はスクラップ＆ビルドからストック＆フローの時代に転換しているので、新築工事よりも改修工事の方が将来性があると考えて、業界No.1の建装工業を選びました。

私も同じことを考えていたんだ。これからは「改修」の時代だと。それに、自分の時間を大切にできる環境が整っていることも魅力的だった。

S.Hさんのお父さんは私たちの大先輩なんだね。

よく電話で父からアドバイスをもらったりしていますよ。父もバイクに乗るので、一緒にツーリングに行くんですよ。

入社以来、私たちはマンションの大規模修繕工事の施工管理を担当してきたけど、2人は今どんな現場を担当しているの？私が担当しているのは14階建で2棟の333世帯のマンション。

私は団地タイプのマンションです。全部で30棟もある現場です。

私は25階建で163世帯の超高層マンションを担当しています。入社後、初めての現場では、Y.Sさんから仕事の基本を教わったんですよね。

私も最初の現場では女性の先輩の下で仕事を教わったから、自分の1年目を思い出しちゃった。

Y.SさんはNさんの下に付いたんだよね。私も初現場はNさんの下だったんだ。

半年間はNさんの後ろにくっついて、足場の上や廊下をぐるぐると歩き回る感じだったなぁ。

でも後輩を教えていると、仕事の知識が身に付いていることを実感できるよね。「あ、教えてる、自分」みたいな（笑）。

2人とも「私もこんな感じだったのかな？」となったんですね。

最初に現場を理解して、次に工事の種類や仕事の進め方を覚えて、その後、工程を組んでみて。ここまでですよね、今の私たちは。最後にお金の管理の仕方を学んで現場代理人として1人立ちすることになるんでしょうね。

今の仕事で苦労しているのは書類ですよね。

最初から最後まで減ることがない。最後に山のように書類が溜まってしまうので、少しずつやっておかないと最後が大変（笑）。夏休みの宿題状態になる。

先輩たちは仕事でこだわっていることってありますか？

1日の仕事の計画を立てること。「今日はこれをやる」と最初に決める。

そうしないと、やることはたくさんあるから、ずるずると残業をしてしまうから。

私は、残業はしない派です。

私はしたくない派です（笑）。

私は、1年目は効率的な仕事の進め方がわからなくて、ペースも遅かったんですけど、だんだん慣れてききて作業効率も上がり、効率よくできるようになってきたと思います。

いかに時短をするか、ということを考えているよね。極力、無駄をなくすことを心がけている。

上司や先輩の方々のいいとこ取りがいいと思うよ。

「あっ、先輩のこのやり方はいいな」と思うことはたくさんありますね、確かに。

書類でも、この先輩のフォーマットの方がいいと思ったら、「使っていいですか？」とお願いする。

「フォーマットのここに、この文言を入れれば、確かにわかりやすいな」ということはありますよね。

まだ、現場に女性がいることが珍しいのか、居住者様に「足場に登るの？」と驚かれますよね。

私は身長が高いから、作業着を着てヘルメットをかぶっていると男の人に間違われやすくて。エレベーターに乗ってきた居住者様に、「何階ですか？」と聞くと、「えっ、女の人だったの？」と言われて、「あ、すいません、女の人です」と答えたことがある（笑）。

廊下を歩いていると、「ねえ、ねえ」と呼び止められますよね。特に女性の居住者様は女性の方が話しかけやすいようですよね。工事のことを聞きつつ、ちょっと世間話をしたり。

物件ごとに達成感があるのも、この仕事のいいところだよね。開放感にも似た、終わった～という感じがある。

半年に1回のペースで開放感がありますよね。

ありますね。竣工検査が無事に終わった時にも。

足場をバラした時にもだよね。

あ～わかる。

竣工式の時に「S.Hさん、結構評判が良かったよ」とか、「S.Hさんがいてくれてよかった」と言われると、とても嬉しいです。

竣工間際になると、「あと1週間なんだよね、さびしい」と言われたことがある。

嬉しい言葉ですね。「あっという間ね」と言われたこともあります。

「また10年後ですね」とか。そう言われると次につながる感じがあるよね。

私は、この仕事の面白いところは、効率よく人を動かしたり、材料を入れたりする作業の組み合わせがパズルのようなところだと思うんです。上手くはまってスムーズにできた時には、「きた！」「この流れいいな！」「このやり方を覚はえておこう！」と思いますもの。

私もわかる！計画通りに作業が始まった時は、「よし！無事に始められます」と気合が入る。

同感です。

今後のキャリアについては、どう考えていますか？

長く仕事ができるように資格取得を目指している。一級建築士は最終的な目標。まずは一級施工管理技士の合格だよね。

現場を持つには、まだまだ知識も力量も足りないと痛感します。お金の管理については全くわからないので。

私もまだ知らないことは相当あるよ。お金の管理はもちろん、工事の知識も。

むしろ、いつになったら、ちゃんと1人でやっていけるくらいの知識が身に付くんだろう、と思うくらい先は長いよ。

覚えなければいけないことを覚える前に、次々と新しく覚えることも増えていますよね。

大きな現場を担当できるようになるには、地道に経験を積んで、知識を身に付けるしかないですよね。

でも、1人で現場を持つことは不安ではないんですよ。最初の現場は多くの方が気にかけてくれて、見に来てくれるようなので。

先輩の話では、アドバイスをたくさんしてくれるらしいよ。

ところで、おふたりは直近の目標として、どんなことをしてみたいですか？

今、ちょうど耐震工事の現場に入っていて、躯体の作業や既存の壁を壊して新しく造る作業をやっているので、今までにない経験ができて勉強になる。今後も新しい知識を得られる現場に挑戦してみたいな。

耐震物件はやってみたいよね。Y.Sさんは耐震の現場を経験できてうらやましい。

外断熱もやっているんですよ。

改修工事で外断熱は、なかなか経験できないよね。

耐震をやって、断熱もやって、すごいですよね。

仕事の目標ではないけど、工事部の女子会をそろそろやりたいね。意見交換や情報交換をしようよ。

次の女子会では、5年目で現場代理人として初めて現場を持ったM.Oさんから、現場でのいろいろな話を聞きつつ、自分の仕事に活かしたいです。

現場の社員は年齢が離れていることが多いから、年齢が近い女子社員が集まる機会を増やして、もっと親交を深めることができればいいよね。同じ経験をしている者同士が集まれば、悩みや不安も意外とすんなりと解決できるかもしれないし。

現場が離れているので、なかなか会えないですけど、同じ職人さんがH.Kさんの現場にも入っていることがあるので、「あそこの現場でH.Kさんに会ったけど、H.Kさんは凄いよ」という情報を聞くこともあるんですよ。先輩が活躍している話を聞くと、私も頑張ろうと思います。

なんて言っていたの？

「あの子はできるね」って言っていた職人さんも社員さんもいましたよ。

嬉しい。後で誰が言っていたか教えてね（笑）